暑い暑い夏の真っ盛り、7月~8月にお気楽島の皆様は天保山におでかけをいたしました。天保山といえば海遊館に展望ばっちりの観覧車、そして遊覧船サンタマリアと、さまざまな見所がございます。島の皆さんはそれぞれのお好みコースを選んで日程を分けて、出発でございました。ちょっとその時の様子をのぞいてみましょう。
まずは観覧車。
ぜんさんは大興奮。高いところは苦手とかなんとか言っていたにも関わらず、リクエストが観覧車。徐々に高さをましていくにつれてぜんさんの興奮も高まり大はしゃぎ。「こわいなあ」といいつつも大笑いをしたり歌ったり、大喜び。また頂上では「高いなあ。また行こなあ・・・」「ほんまかいなあ」「大丈夫か!」とみな大爆笑。この「また行こなあ」は帰りの地下鉄の中でも続き、お気楽島に戻ってからTシャツにデザインしてくださった模様が観覧車になったぐらいの興奮だったようでした。
なおきさんはカメラを持って風景の撮影。この日は、自分の携帯でも風景撮影がオッケーになり、観覧車の上から撮影を楽しまれました。にたっと笑って 「ここでジャンプしたらどうかな」となおきさんがいうと、自称高所恐怖症気味のスタッフは、それだけはやめてくれええ」と絶叫。優雅な観覧車も何やら絶叫マシーンのような状態となっておりました。
あゆみさん、もともと海遊館でお魚を眺めようとおもっていたけど、やっぱり館内が暗いのが怖かったのか、突然、観覧車に変更。乗ってみると、これまた大変高い!「こわいい」と目を丸くしてスタッフの手を握りしめておられました。でも一度回り出した観覧車と人生は後戻りができず、「おりる、おりる」と言いつづけての一回りでございました。でもでも、海遊館のパンフレットをもらえたのが大興奮!大喜びのようでございました。
りょうやさんもお父さんと観覧車。大のご機嫌で嬉しい笑顔。高いところから遠くの景色を眺めている姿は、青年の詩人のようでありました。言葉は少ないけどりょうやさんのちょっと高めでやわらかな声が、嬉しそうに夏空に響くのでした。
つづいて、サンタマリア。これまた世界一周でもしているかのように優雅な時間が過ぎていきました。
ちえちゃんはサンタマリア初乗船。船内の散歩を楽しんでくださいました。デッキに上がり、海風を体に浴びながら実感できる船旅をされたのでした。きっとちえちゃんの頭の中には、船旅の音楽がうかんでいるに違いありません。
あしださんは車椅子での参加。道中もご機嫌。食事も「こら、なかなか豪華やで」とご満悦。船旅では、なんとかして全盲のあしださんに海を感じていただきたくて、スタッフが甲板に上がれるルートを発見。車椅子で上がっていただきました。「ええなあ、これは」と喜んで船旅を感じていただけたようでした。
ハカセは船内のコロンブスの小さな資料室のようなところでゆっくりされて、デッキでも落ち着いて海を見つめておられました。やはりハカセは何事も深く観察されるのだなと思ったような次第です。
あきらさんは、サンタマリアを選んだものの、ちょっと船に乗るのが不安な様子。船に乗るまでの地下鉄はご機嫌で、駅名などを当てつづけ、エレベーターにのると大喜びでボタン押してしまうのでありました。おっと、これは大変。他のお客様の降りたい階数が押せなくなってしまうのでありました。そのあたりをクリアしてようやく船着場。どうしても乗らないとおっしゃっていたのですが、なんとか乗船。でも船のゆらゆら感覚が苦手だったのか、椅子に座って少し静かな船旅をされました。 「帰りの地下鉄はまた駅名を百発百中であてるという大騒ぎ。あきらさんマイペースで絶好調の一日だったようでした。
はじめさんは久しぶりの船の旅。なつかしさを噛み締めて船にゆられていたのですが、このゆらゆらが眠気を誘いすっかり寝てしまったのでした。
ちょこちゃん、サンタマリアの大きな船内に大喜び。お弁当の時にはみんなのためにおやつを持ってきてくださって、このお出かけそれ自体を楽しんでおられるようでした。おやつも一人ひとりが好きなものを考えて、選んでくれていたのでした。アイスクリームをみなで食べたのがとても楽しかったご様子でした。ちょこちゃんは、うとうとしているはじめさんにも優しく気をつかって、優しさあふれる船旅をしてくださいました。いやいや待てよ。ちょこちゃん、お気楽島でお馴染みの「ちょこちゃん新聞」の編集長であり記者さんですから、いねむりしていたはじめさんをじっくり観察。これはちょこちゃん新聞のスクープになるのかも。
はるみさんは、お昼のお弁当に感動「おいしいと」と思わず声をあげておられました。車椅子で船に乗り、少し暑かったのでお疲れもあったのでしょう。うとうと・・・夢の中ではハワイ旅行だったのかな。
7月の終わりから37度を超える暑さが続き始めて外を歩くのは危険。暑さにバテてしまいそうなところもあったので、阪急電車探訪グループを急遽結成。8月の海遊館訪問チームは電車三昧に変更になったのでした。阪急電車といえばこの夏からプライベースという座席指定車両が登場し、話題になっています。シートもゴージャスということで、お気楽島きっての鉄道好き、こうへいさんとりくとさん、そしてゆうじろうさんに島の仲間では第一号のプライベース乗車体験をしていただきました。
りくとさん、プライベースに乗ってはっと気づいたのでした。音がしない!全盲のりくとさんにとって、列車の音はなくてはならないものなのですが、静かなのでした。耳の鋭いりくとさん、なんと隣の車両の9000系の音をキャッチ。もう9000系の音に心を奪われてしまったのでした。ただプライベースのシートは最高だったという感想でした。
こうへいさんは、乗り込む前から大興奮。シートに座って大満足。アナウンスも車両の音も終始感動。梅田駅ではスピーカーの側まで行って車内放送を確認するほど大はしゃぎ。
ゆうじろうさんは、お気楽島に来た時からリュックを背負って、いつ駅にいくのやというようなご様子。実際乗り込むと、仲間にタッチを求めて「同じ列車で旅をしているぞ」という共感を分かち合っておられたのであります。シートを手で示してスタッフに座る場所を指示したり、手を打って喜びの表現を目一杯してくださったり、プライベースの旅はみな笑顔が絶えないさながら小さな旅行でございました。
こんな夏時間お気楽島の皆さんの心の絵日記の中では、どんなふうな色彩で描かれたのかなと思って、そっとのぞいてみたいなと思うのでありました。